夢主まとめ

カルラ

「本に記されている事でも、記されていない事でも、知識が必要になったら彼女を訪ねると良い。《知恵の殿堂》にもアーカーシャ端末にも無い知識を授けてくれる筈だ。しかし彼女は白鐸の血を引く叡智の怪物だ。代償に《未知》を要求される覚悟をしておいた方が良いだろう」

――アルハイゼン

☪概要
 《知恵の殿堂》の司書。璃月の仙獣・白鐸の血を引く人間であり、人外れた知識欲と記憶力で膨大な蔵書を誇る図書館の全てを管理する。
 中性的な言い回しと立ち居振る舞いをする。知恵の獣の性として「未知」というのが嫌いであり、知らない事は兎に角調べ尽くして「既知」に変える。その為図書館に籠もりきりという訳でもなく、適度に遺跡を巡ったりフィールドワークをしたりしている。
 あくまでも「知らない事を探求する」事に重きを置いており、新しい物を作ったり研究したりというのはあまり興味がない。

詳細

名前:カルラ(Garuda/迦楼羅)
性別:女
誕生日:8/18
所属:知恵の殿堂
神の目:炎
命ノ星座:食吐悲苦鳥座
武器:法器(鉄扇)
称号:叡喰の怪物

年齢:250歳程
身長:169㎝
ICV:真堂圭

一人称:私
二人称:君

容姿
髪… 紅
目… 橙


☪詳細

詳細 ┊ ボイス

初めまして:「ふむ、本を探しに来たのかな? タイトルは? 作家は? 具体的な物が分からなくてもどういう分野で探しているのか教えてくれれば、君に合う本を持ってこよう。それで……うん? 私に会いに来た? ハハハ、変わり者だな君は」

世間話・学会:「人の意見を聞くのは好きだ。特に考証や論文とかな。それでよく学会に参加しているんだが……いつの間にか『学会荒らし』など不名誉な名が付けられているんだ! 実に不名誉な事だと思わないか?」

世間話・砂漠の民:「砂漠の民の識字率はあまり高くなくてな、例えばレシピ一つ、伝説一つにしても口伝で伝わっている場合が多いんだ。文字の読み書きが出来れば書物にして纏められると言うのに……嘆かわしい事だよ」

雨の日:「雨の日は湿気が多くて嫌だな。特に古い本は湿気の影響を受けやすい。……そうだな、書庫の除湿剤をチェックして交換して来ようか」

晴れの日:「良い天気だ! 日陰で本の虫干しをするにはうってつけの日だな」

雪の日:「炎の神の目を持っているからだろうか、あまり寒さを感じないんだ。寒いなら私の手を握るか?」

砂漠に居る時:「なるべく岩の日陰に入るように。熱中症は恐ろしいからな」

おはよう:「朝の内に《知恵の殿堂》にやって来た書類仕事を済ませてしまおう。どれどれ……ふむ、これは素論派の賢者に、こっちはマハマトラに回すべきか……」

こんにちは:「昼か。ランバド酒場で昼食にするか……いや、そう言えばこの間買った本にまだ目を通していないな。此処で簡単に済ませてしまうか」

こんばんは:「来館者が居なくなれば本棚の整理作業が始まる。適当な本棚に借りた本を突っ込む輩が意外と多いんだ……全く!」

おやすみ:「眠れない? それならば白鐸の歴史でも話そうか? きっと秒で眠気が訪れる筈だ」

カルラ自身について・白鐸:「私のルーツは璃月、ひいては仙獣の白鐸だ。歴史の篇算者。歴史を編む獣。歴史を語る者……なんて大層な肩書きで呼ばれる事もあるけどね、私からして見れば少しだけ知識欲が旺盛で、少しだけ長生きな人に過ぎないよ」

カルラ自身について・威圧感:「私の事を「恐ろしい」「威圧感がある」などと言う者が居るんだが……このひ弱で非力な図書司書に向かって何という言い草だ! 見たまえ、この細腕を! ペンしか持てなさそうだろう!?」

「神の目」について:「一つ文句があるとするならば、何故私の神の目は炎元素なのかと視線を向けた神に問いただしたい所だな! 炎元素では書物を焼いてしまうだろう!」

シェアしたいこと:「稲妻の八重堂は置いている本のラインナップも、仕入れる新刊も斬新で面白いぞ。あそこに行けば最新の流行が手に取るように分かる」

興味のあること:

アルハイゼンについて:「人々は彼を指して付き合いづらい男だと言うが、私はそうとは思わないな。酒に誘えば付き合ってくれるし、気になる議題や本の話題について話を触れば返答してくれる。なかなか面白い男だぞ」

カーヴェについて:「」

ティナリについて:「森の知識については誰よりも目を瞠るものがあるな、彼は。つい最近も新種のキノコに関する論文を作成していたから読まさせて貰ったが、実に興味深い内容だったよ。今度酒場で会ったら是非とも色々話を聞かせて貰わないとな」

クラクサナリデビについて:「もう彼女について知る者は、私と君と……あと彼になるのか。……出来れば忘れないでやってくれ。一人でも二人でも、覚えている者がいると言う事は幸福な事でもあるのだから」

鍾離について:「岩神帝君……んんっ、鍾離殿の事を知っているのか? あの御方は尊ばれるべき方だ。博識であり、しかしそれを鼻に掛けたりしない性格で……まあ、少しばかり……金銭感覚に疎いのは愛嬌と言うものだろう」

煙緋について:「煙緋は賢い子だ。彼女と会話はすれど法律の話はするなというのは共通認識だが、私は彼女と法律の話をするのが好きなんだ。国が違えば法も違ってくる……実に興味深いと思わないか?」

カルラを知る・1:「白鐸について知りたい? ああ、時間の許す限り幾らでも聞かせてあげよう」

カルラを知る・2:「白鐸の血を引いていると言っても、私の中にある白鐸の血は大分薄いんだ。あまりにも人と交わりすぎてな。だから仙獣の姿に変化出来ないし、白鐸らしい所と言えば知識欲と少しばかり長生きな事と、あとは髪の白い部分だな」

カルラを知る・3:「仙獣の血を引いているから確かに長命なんだが、血の薄まり過ぎた者は何千年とは生きられないだろうな。……私? 私はまだ三百年も生きていないよ。一族の中ではまだまだ若輩者さ」

カルラを知る・4:「長命のメリットは勿論、人より長く生きられるから沢山の知識に触れられる事だな。デメリットは……親しくなった者が、私より先に旅立ってしまう事か。」

カルラを知る・5:「誰かと別れる度、こんな思いは二度とするかと仙境に籠もる白鐸も居る。だが、反対にそれでも人と交わろうと俗世に紛れる、人間が好きな白鐸だって居るんだ。……私? さあ、どちらに見えるかな?」

カルラの趣味:「読書だ。この世にはごまんと書物があるからな。七国の全ての本を読み明かそうとしたら、時間なんて幾らあっても足りない位だ」

カルラの悩み:「時間が幾らあっても足らない事だ。知恵を追い求めていると、やりたい事や読みたい書物が次から次へと現れるからな」

好きな食べ物:「璃月の料理が好きだ。歴史があってじっくりと時間を掛けた一品も、万民堂で食べられる大衆向けで斬新な料理もな。ただ、スメールに居ては気軽に食べられない事が残念だ」

嫌いな食べ物:「かにみその風味と苦味が苦手でな……。美味しいと感じる理論は分かるが、私の味覚にはあまり合わないようだ」

突破した感想・起:「ふむ、これならペンより重い物も持てるかも知れないな」

突破した感想・承:「さて、読書ばかりでは体が鈍ってしまうからな。少し動かそうか」

突破した感想・転:「君のお陰で、此処まで強くなれた。礼を言おう」

突破した感想・結:「私は白鐸としては大分血が薄まっている方だが……それでも此処まで仙力を引き出せるとはな。君の努力に感謝を」

詳細 ┊ キャラスト

▼ストーリー1
 カルラは《知恵の殿堂》で働く司書である。人外れた記憶力で本は一字一句違わず覚え、それをしまった棚の段数すら間違わずに言える。それもアーカーシャ端末を一切使わずにだ。そんな芸当が出来るのは、数多く居る司書の中でもカルラだけだろう。
 いっそ恐ろしいまでの記憶力に「怪物だ」と言う者も居るが、カルラ自身はあまり気にしていない。持てる能力を使って仕事をしているだけだし、凡人のやっかみなど響かない。
 涼やかな顔で受け流し、図書館の全てを把握しながら悠々自適に本を読む。カルラとはそういう司書だ。
 しかし「怪物だ」という表現はあながち間違っていない。カルラは知識を司る璃月の仙獣・白鐸をルーツに持つ人間だからだ。しかしあまりに多くの人間と交わりすぎた為にカルラの体内に流れる白鐸の血は薄く、白鐸らしい要素もあまり持ち合わせていない。先祖は獣の姿に変わり、数千年を生きるのだが、せいぜいカルラは――髪の一部分が白く、人より少し記憶力が良くて少し長生きなだけの、普通の人だ。
 だから「頭が良い」「記憶力が良い」という褒め言葉はカルラにとって褒め言葉ではない。「呼吸が出来て偉い」と言われて喜ぶ人間の方が少ないだろう。カルラにとって記憶する事は息をするかのように簡単な事なのだ。
 初めて《知恵の殿堂》を訪れた学生達は皆驚く。
 「あの司書……アーカーシャ端末を付けていないぞ?」
 「なのに何で全部覚えてるんだ!?」

▼ストーリー2
 白鐸は知識欲旺盛な獣であり、それは血を引いた者も例外ではない。早々に文字の読めるようになったカルラは手始めに家にある膨大な書物全てに目を通し、親族の家の書物も読み漁り、果てには現存する璃月の古書全てを記憶した。
 それで飽きる事もなく、カルラは璃月を飛び出して七国を巡る旅へと出た。まだ見ぬ書物に出会う為だ。モンドの詩集に触れ、稲妻の巻物に目を通し、フォンテーヌの分厚い法律の書を読破し、七国を見て回ったカルラは最終的にスメールに腰を落ち着ける事にした。《知識》の国・スメールは驚く程に肌に合う。
 そうして教令院に入学したカルラは入学と卒業を繰り返し、六大学派全てを治めた後に《知識の殿堂》の司書になる道を選んだ。最高峰の知識の集まる場所で本を読める。これほどに天職の場が他にあるだろうか。
 カルラの経歴を知り、十年単位で司書を勤めている事を知った歴代の館長達が異口同音に「君が館長になればいい」と進言した事があった。しかしカルラの返答はいつだって一つなのだ。
「そんな。仕事が増えれば私が本を読む時間が減ってしまうだろう!」

▼ストーリー3
 クラクサナリデビの救出に一役買ったカルラは、アルハイゼンが教令院に入学した頃からの既知の仲だ。若いながらも賢く、偉ぶらず、己の見解を鋭い意見に乗せて発するアルハイゼンをカルラは一目置いていたし、あらゆる本に精通し、頭の固い賢者達からでは生まれないような独特な視点と発想を持つカルラをアルハイゼンも気に留めていた。酒場で会った時にカルラが勝手に相席してもアルハイゼンは特段眉を顰める様子もなく彼女の分の料理と飲み物を用意するし、アルハイゼンが資料を求めて《知恵の殿堂》に行けば、アルハイゼンが必要な本の名前を口にするよりも早く用意されて置かれている。あまりの意気投合さと親密な距離感から二人の関係を邪推する者も居るが、本人達の口からそれらしい言葉は出てきていない。
「見たままの関係だと思うが」
「それは業務に差し障る事だろうか?」
 言葉とは受け取る者の解釈次第でどうにでもなる。

▼ストーリー4
 記憶力に長けるカルラだが、それでも苦手なものと言うのは存在する。何かを開発・研究する事と、記憶にあっても未経験な事に取り組む事だ。
 既存の知識を集めて束ねるのは得意分野だが、新しい物を生み出したり発表したりとなると興味を無くす血族はカルラ以外にも少なくない。後者は例えば料理のレシピを知っていても、作った事がなければ失敗させる可能性がある。剣術の秘技を知っていたとしても、カルラ自身が剣を振るう筋力や体力がなければ使う事すら叶わないのだ。
 カルラが特に頭を悩ませたのは、教令院を六度卒業する時に提出しなければならなかった卒業論文だろう。新種のキノコを見つける事は出来ないし、斬新な建築方法だって思いつかない。故にカルラは集めた知識を兎に角かき集め、古いデータと最新のデータを比べた際の推移だとか、それによる旧来のやり方の不合理さを唱えるなどして、どうにか卒業に漕ぎ着けた。
 「七度目の卒業はしないぞ!」
 長い人生の中で、後にも先にも此処まで苦労する事はないだろう。

▼ストーリー5
 白鐸は《知識》を司る。知識を集め、本へと篇算し、不変の記録として管理する。
 数千年前、岩王帝君の召喚に応じた初代の白鐸は己の知識を岩王帝君へ惜しげもなく提供し、以来彼の側に仕えながら《記憶の番獣》としての勤めを果たしてきた。
 それは末裔のカルラも例外ではない。スメールに身を置くと決めた後も海灯祭などの行事がればカルラは璃月に戻り、そうでなくてもふらりと戻っては仙府前や茶屋で茶を酌み交わしている。何処に根付こうともカルラの帰る場所は此処であり、心は常に璃月にあるのだ。
「石も雨垂れに打たれれば、その身を擦り減らしていく。人の身や精神もそうだし、神も摩耗は避けられない。俺はいつか友を忘れ、俺が俺でなくなる日が来るのだろう」
 茶を飲みながら静かに鍾離は語る。鍾離が摩耗を恐れてあらゆる手段を講じているのは知っている。だから茶を飲み干したカルラはいつだって自信満々にこう答えるのだ。
「我ら白鐸は《歴史の篇算者》、《叡智の書庫》、そして貴方様の《知恵の番獣》。貴方様が忘れるというのならば、我々が記憶しましょう。それが我々の役目なのですから」
 白鐸は叡智を喰む。それは全て、敬愛する岩王帝君の為だ。

▼「三才図会さんさいずえ
 白鐸の一族に伝わる書。各人が各地で見聞きした知識を一箇所に纏め、精査して篇算した本を指す。現在は一〇五冊存在している。
 白鐸とは歴史の篇算者。叡智を喰む獣、知識の番獣。故に書は正しくなければならず、一族以外の加筆修正があってはならない。例え世界そのものが書き換えられようともだ。
 その効力はカルラが持っている分冊――紅い背表紙の本にも適用される。例え『記憶』から失われても『記録』は残るのだ。或る人形が放浪者となった経緯すらも。クラクサナリデビという草神が存在していた事も。

▼神の目
 その日もカルラは机に向かい、本に視線を落としていた。
 《契約》の国・璃月から《知恵》の国、スメールへと新たな知識を求めて旅立ち、教令院の門戸を叩いては六学派全てを修めた知恵の怪物は、遂に知識の宝庫たる《知恵の殿堂》で司書として働く事を任命された。
 司書ともなれば図書館の禁書エリアにだって足を踏み入れられる。まだ見ぬ新しい知識に出会えるかも知れない――少しばかり新天地に心踊らせる子供の様に期待を膨らませながらも、購入してきた新しい本のページを捲っていた。
 途中で茶を飲もうと思い、カルラは脇へと手を伸ばす。すると返ってきた感触はカップの物ではなくて別の形状であり、不思議に思ったカルラは指の先へと視線を動かした。
 そこにあったのは――ランプの灯りを受けて煌々と光る、赤い神の目。
 それを手に取り、あらゆる角度から観察してみて己の物だと確認したその瞬間、カルラはふむ、と一つ頷いた。
 ――炎元素という事は気に食わないが、本の栞代わり位にはなるだろう。

Back to page